韓国で暮らし始めたのが昨年11月末からだから、ほぼ1年が過ぎた。語学堂の授業も今週が最後で、週明けに期末試験があって、秋学期も終了となる。
5級の授業はソウル大学のテキストと、TOPIK対策授業の2本立てで、やはり忙しい詰め込み授業だった。担任のK先生は蔚山出身で30代半ばか。この語学堂で、1年間で10人の先生に習った。皆女性でそれぞれ個性もあり優秀な韓国語教師である。自慢にはならないがこの10数年で合計20人以上の(30人くらいかも)韓国人の女性に韓国語を教えてもらい、男性は(ほとんど顔も名前も憶えていない)わずか1人か2人である。概して、ハキハキ、テキパキ、優秀な女性教師ばかりであった。全然上達しなかったのはひとえに自分の責任である。
残念ながら、最後のK先生だけは、小生にはダメだった。話すことの6割か7割くらいしか、わからないのである。早口でしゃべりっぱなしなのはいいとしても、ポイントをつかめないダラダラトークなのである。家族の話、友人の話、夫の話など、話題は豊富で演劇的な状況説明の例文も多く、クラスの大部分の女性たちは聞き取れて冗談に笑っているけれど、小生にはついていけなかった。副担任のS先生の話は95%以上理解できるのだから(授業もS先生のほうがずっと上手い)、この差は何だろうかと思ってしまう。
これは、今期の授業で試みた自主製作映画のポスター。携帯電話の動画カメラで撮影した、お遊び学芸会のようなものだ。5組2班は2チームに別れ、男3、女3の我々は「鬼神現る」というホラー・コメディ。ストーリーは凝っていたが演技力不足で時間をかけたわりに面白くない。女7名のチームは「大丈夫、精神病だから」という危ない内容で、ガールズラブ的、即興的、変態的ないい加減さが結構面白かった。たまたま編集できる人やポスターをデザインできる人がいたから良かったけれど、携帯電話だけで映画を作れというのはあまりに適当すぎて、今でも首をかしげる、思いつき授業。学生たちの負担は大きかった。せめてカメラやスタジオ、編集機器くらいないと、映画なんて無理である。
11月7日、ソウルの広蔵市場に1年ぶりに出かけて 간청엽 (牛レバ刺しとセンマイの盛り合わせ)に挑戦・・・金曜夕方とあって、芋を洗うような大混雑でユッケ通りの店には入れず、通りを離れた何でもありの大型店へ・・・あまりに不味くて途中で放棄。こういうのは新鮮度が命なのだ。特にセンマイはひどかった。12000ウォン。広蔵市場も観光客でめちゃくちゃな混雑ぶりに、座る気をなくして、いったん明洞のホテルに戻る。口直しにピンデトックを食べたくて、歩いて鐘路へ。
歩いて10分、열차집(ヨルチャ[列車]チブ)はすぐ見つかった。6年ぶりである。前回は再開発で移転する前の店だった。店構えが以前よりは風情に欠けるが、マッコリだけでも10種類という、渋いアジョシ向けの居酒屋である。広蔵市場の油まみれピンデトックとは違って、あっさりとした味わい。他にもメニューは多く、再訪したいものだ。ピンデトック10000ウォン、マッコリ3000ウォン。
名店「里門ソルロンタン」に3年ぶりに寄ってみた。味は・・・普通かな。昔は何でも珍しくておいしいと思ったのだが・・・。7000ウォン。
11月8日、仁寺洞の 여자만 (汝自湾)という全羅道料理の店。初めて目にするような珍しい料理が多かった。有名店らしいが、ご馳走になったので値段はわからない。いつも満席だとか。
自宅近所の人気店 동궁가들 、プルコギ食べ放題1人前12000ウォン。田んぼの中の一軒家だが、嶺南大学の学生たちがグループで来る店だとか。味はまずまず。アジョシ3人で9人前をたいらげ、ビール4本、マッコリ1本で、5万ウォンくらい? この日はGさんにご馳走になる。
週に2回くらい昼食を食べる学内の「선향재 善香斎」。昼定食5000ウォン。主に教職員向けの食堂だが、気が利いたものを出すので、授業帰りに寄るようになった。これは鶏のスープだが、とても美味しかった。