松林寺 大邱・八公山(パルコンサン)にある名刹

2014年1月31日金曜日

慶州へ

2014年1月26日(日)

ネパール人のK君と慶州へ。嶺南大学の前から、朝8時25分発の慶州行きのバスに乗り込み、約50分。7年ぶり、2度目の慶州だ。前回も真冬で異常に寒かったのを覚えている。




タクシーで石窟庵、仏国寺を回る。韓国滞在20ヶ月というK君の語学力に舌を巻く。彼は6級で、それ以上のクラスはないからもうすぐ卒業である。韓国に来たときはハングルも読めなかったらしいが、タクシーの運転手と世間話に始まって、家族の話、朝鮮戦争の話、彼の人生の話、まあ韓国人はこういう話を聞くのも話すのも好きだが、どんどん聞き出していきながら目的地に着く。







あいにく石窟庵も仏国寺も工事中で十分には見られなかったが、快晴で冬にしては温かく、観光には最高のコンディション。








昼食は「이풍녀 구로쌈밥」にて、慶州名物のサンパップを食べる。サンパップ通りの老舗らしい。




パンジャン多数で見た目には素晴らしいけれど、観光客相手の大きな店だから、ひとつひとつのおかずの味は普通。自家製らしきドンドンジュはこくがあって美味かった。1人前1万ウォン也。




瞻星台(첨성대 チョンソンデ)は小ぶりだが、天文台の遺跡というのは珍しく心惹かれる。入場料を払えば中に入れることを後で知ったが、外から眺めるほうがいいような気がする。







国立慶州博物館にあるエミリーの鐘。この鐘をつくとソウルまで聞こえたという。新しくできた新羅館を少し見学。



大陵苑(데릉원 テルンウォン)を歩く頃には夕方となり、空も曇って寒くなってきた。
K君は将来車関係のエンジニアになりたいそうで、日本には行ったことがないが、関心が高い。語学堂の日本人は女性ばかりだったので話しかけられず、男である小生を見つけて親しく話しかけてきた。礼儀正しい純朴な青年で、今回の慶州行きも彼の提案だった。
バスで大邱に戻り、夕食は中央路のネパール・インド料理店でカレーを食べる。店主もネパール人でまずまずの味。クラスメートのR君(サウジアラビア人)とばったり。世間は狭いもの。

2014年1月20日月曜日

冬の海印寺

Kさんが新年の挨拶に海印寺に行くというので同行して、2ヶ月ぶり、3回目の訪問。空は青く澄んでいて、寒さもそれほどではない。山歩きには丁度いい日曜日也。中国人のS青年も誘ったのだが、寺巡りには関心が湧かないらしく、やっぱり行かないと電話があった。結果的には渋すぎる山歩きとなり、S青年が来たらきっと退屈しただろうと思った。



Kさんは大邱生まれの大邱育ち、啓明大学の日本語科を出て、通訳や日本語教師をしたり、喫茶店でアルバイトをしたり、気ままに実家で暮らす独身女性で、30代半ばくらいか? この日は海印寺の近くにある희랑대(希朗臺)という庵を訪ねた。K家は曽祖母の代からの檀家だとかで、母親からのお布施も持参していた。お坊さんは50代後半。Kさんとお坊さんが話をする。何を話しているのかな、と耳を傾けていると、10%か20%くらい、理解できたような気がするのだが、オンドルが温かく、集中すればするほど、眠くなるということに。


この庵を始めた高僧が祀られている。 身体全体を倒す拝礼の仕方を教えてもらった。


海印寺では鐘や太鼓、木魚などを定時に叩いて人間や動物の平安を祈る。


所々に、妙な現代美術が置かれている。これは仏像のつもりらしい。




韓国仏教史に名を残す高僧성철の仏舎利塔。あまりにも現代的オブジェで味わいに欠けるというのがKさんの意見で、小生も同感だが、環境デザインの賞を受賞した有名な作品らしい。


冬の海印寺の空気は清々しかった。ゆっくりと山を歩き、庵を訪ね、夕暮れが近づくと、寒さが厳しくなってきた。 午後6時出発のバスで市内に戻る。クッパを食べて解散。
教保文庫で取り寄せたキム・ギドク監督の「ピエタ」を見ながら眠る。後半は眠ってしまったが、彼の映画は韓国語が分からなくても大体分かるような気になる映画だというが分かった。

刺身、蔓人参、クッパ

CC先生に誘われて、魚料理の店に。地下鉄1号線용계駅近くの「한국종합수산 도심속바닷가」という殺風景な倉庫みたいな大型の食堂。


沢山の水槽の中から魚を選ぶ。ヒラメその他、3匹を決めて、店内へ。刺身の鮮度は良くてコリコリしている。しかし山盛りの刺身を片付けるのはなかなか大変。刺身の後はお決まりのメウンタン。酒は、ビールと焼酎はうんざりなので百歳酒にしたが、韓国の酒の不味さ、単調さには困ったものだ。ウイスキーか冷やした白ワインでも持ち込むとか、先々には工夫しなければならないかも。数日前Eマートで「月桂冠」の中瓶を買ったら、米国産の代物で甘くて飲めたものではなかった。高い割に、料理用に使うしかない。


これは、1月19日(日)、Kさんと海印寺に行ったときの昼食。「고바우 식당」ではメニューはなく、その日の定食が出される。真ん中は蔓人参(더덕)のジョン。バンチャン(おかず)はすべて山菜で、これ以外にテンジャンが出る。蔓人参はまことに美味。他の山菜もすべて美味しい。


これは山から降りてきて、東亜デパート近くの「소문난 놀부 돼지국밥」で食べたスンデクッパ。この店もKさん行きつけの店で書道教室の仲間とよく来るのだという。スンデも豚肉も全く臭みや癖がなく、スープも上品。토박이(トバッキ、町っ子)のKさんに連れて行ってもらう店は、今のところハズレがない。

2014年1月20日(月)

新年早々風邪をひき、中間試験は不本意な成績。 韓国に暮らし始めて約2ヶ月、色々と小さな壁にぶつかるが、些細なことなので、まめに書こうとするとタイミングを逸してしまう。


とりあえず、食事の話から。最近食べたものを紹介すると‥‥
これは慶山市内の人気店「 촌 순도부・청국장 전문」のチョングッチャン。納豆の鍋だが、鼻が曲がりそうなチョングッチャンしかこれまで食べたことがなかった。この鍋はさすがに美味しい。この店、メニューはスンドップなど4種類のみ。安くて美味い人気店ということで、LW先生に連れて行ってもらった。満席で、客は途切れることがない。食べ終えると「早く出て行け」と言わんばかりにアジュンマがテーブルを片付け始める。確かに店内に新しい客が入ってきてまだ座れずにいるのだが、店の人からこんなに露骨な態度を示されたことは初めてで、LW先生も苦笑。


これは大学前のチキン屋さん。プルコギを食べよう、と語学堂の先生に誘われてクラス全員で行った店。プルコギ風ピザ? ピザ風プルコギ? 何だかよくわからない韓国チキン料理だった。

※これは普通のチムタックにたっぷりチーズを乗っけたものだった。店の名は「ジョーズ・チムタック」。2度目に行って判明。若い女性客が多い店で、店内もちょっとお洒落といえばお洒落…。



これは大邱の中央路「美人달한마리」で初めて食べたタッカンマリ。タッカンマリは鶏を丸ごと一羽食べる水炊きに似た料理。あっさりとしたスープで鶏を煮て、味付けは各自が好きなものを加味しながら食べる。 小生はほとんど塩だけで食べた。参鶏湯のような複雑な味わいではないが、これはこれであっさりとしていて、ご飯なしでも十分お腹がいっぱいになる。


2014年1月1日水曜日

アンニョン、2013

12月30日(月)は、61回目の誕生日。ガイガイ(一番元気の良い中国人の女の子)が音頭を取ってくれて、授業終了後、お祝いの昼食会。若者たちにご馳走になってしまった。


定年退職、スペイン旅行、夏の八ヶ岳暮らし、娘の結婚、息子のドバイ赴任、小生の韓国移住、大きな変化が続いた2013年もようやく年の瀬を迎えた。



友人のfacebookに載っていた繊細・豪華なおせち料理からは遠い世界に、1人で暮らす。
たまたま今日の授業で習ったテキストにチャプチェの作り方が出ていた。牛肉と麺を買えば、ほかの材料は冷蔵庫にあることに気づき、早速作ってみる。牛肉、野菜、麺を別々に調理し、最後に全部を手で混ぜるのがこつらしい。初めてのわりには、まあまあの味では?と自画自賛。マッコリと赤ワイン。
NHK紅白歌合戦とKBS演技大賞を交互に見ながら、カカオトークで「새해 복 많이 받으세요」のメールを送ったりしながら、年越し。アンニョン、2013年。

2013年12月31日火曜日

プロカンジャンケジャン

12月28日(土)
トニーさんと2年ぶりに再会。一緒に新沙洞の「プロカンジャンケジャン」へ。美味しいケジャンを食べたくて、トニーさんに聞いたら、ホテルから徒歩5分の店だった。






ケジャンは新鮮で大変美味しかったが、80000ウォン。2人前くらいか。さすがにソウルの高級店の値段である。2人でマッコリを1本空けて、少し物足りなかったので焼酎と 매생이전(青海苔のチヂミ)も。
小説や映画の話、ラグビーや陶芸の話、家族の話…お酒を飲みながら、やはり日本語でないと話題が出てこない。半分くらいは韓国語で話せるようになったらいいのだが、今回もトニーさんに甘えてほとんど日本語で話してしまった。
零下何度かわからないが、厳寒の夜、再会を約束しつつ、トニーさんと握手。

1年半ぶりのソウル

12月26日、安倍首相靖国参拝。翌日から、ソウル2泊3日。
鉄道のゼネストのせいなのか、年末のせいなのか、ソウルまでのKTX往復は混んでいた。
ソウルはマイナス3度~10度という日々也。
地図もガイドブックも持たずに1年半ぶりにソウルへ出かけてみると、最初は地下鉄の地図を見てもなかなか理解できず、迷ってばかり。大邱に比べるとさすがに大都会である。


ソウルの地下鉄では、ハングル、中国語、日本語、3か国語の表示がかなり増えていた。車内でも、主要駅では日本語のアナウンスがある。大邱の地下鉄は世界陸上の頃からそうなっているのだが、ソウルでも同様なのは知らなかった。この1、2年でかなり整備されたのでは? 路線や車両によってもばらつきがあるが、車内の路線・駅名表示などもわかりやすくなってきたと思う。


ホテル近くのカロスキルもこのように表示してある。中国語で林萌路?
初めて広蔵市場(カンジャンシジャン)へ。地下鉄1号線鐘路5街8番出口からすぐである。







まずユッケ横丁へ。有名店のチャメチッは1号店も2号店も店の前に客が相当並んでいる。金曜の夕方だからしょうがないか。「1人でもいいですか?」とアジュンマに聞くと、迷惑そうに隣の店に行けという。1号店、2号店に挟まれた流行っていない小さな店だが、1人で入るには抵抗がない。席に座る前に店主らしき親父が「ユッケにするか」と壁のメニューを指さし、焼酎も当然飲むだろうという感じでぱっと出してくる。その呼吸の良さに、こちらはうなずくだけ。





新鮮な牛肉の下には大根が敷いてある。かき混ぜて、焼酎を飲むと、これ以上の酒とつまみはないような気がしてくる。大根のスープも旨いのでお代わりした。
この国内産牛肉ユッケ 육회 200グラムは12000ウォン。もう一つの代表的なメニューは 간천엽( カンチョンヨプ=レバ刺しとセンマイの組み合わせ。12000ウォン)で、こちらも食べたかったがさすがに一度には無理。次回の楽しみとする。






広蔵市場はそれほど広くはない。飲食店、屋台は50~60軒くらいだろうか。適当に歩いて、座りやすそうな店のベンチに腰掛け、ピンデトックとマッコリ、10000ウォン。ふわっと焼いたピンデトックで、今日はもうこれでお腹いっぱい。まあ値段は全般にやや高め。有名観光地だから、こんなものだろう。