松林寺 大邱・八公山(パルコンサン)にある名刹

2014年10月26日日曜日

鶏龍山・新元寺

霧が晴れて、上林公園の公園にも明るい秋の陽射しが差し込んできた。空気が特に美味しい。1時間ほど散策してからバスに乗り込み、今日のメインである鶏龍山に向かって高速道路を北上する。途中の山々、紅葉・黄葉が延々と続いて、バスの窓からの眺めを満喫。バス内では宴会も始まり、何度も焼酎を勧められたがこの間の悪酔いを思い出し固辞する。
忠清南道にある鶏龍山・新元寺(シンウォンサ)は、甲寺(カプサ)、東鶴寺(トンハッサ)ほど有名ではないが、鶏龍山3大寺の1つ。百済時代の651年に創建された。












この寺に来たのは書道会に参加するお坊さんの紹介。山門では小太りで血色の好い寺主のお坊さんが我々を迎えてくれる。見学は後回しで、早速精進料理をふるまわれた。もちろん酒はなくて、キムチと山菜とご飯と餅。酒飲みのメンバーは物足りなそう。蝿が多いのに驚く。こんなに蝿を振り払いながら食事をしたのは初めてだった。そそくさと食事を済ませ、外の炊事場で食器を洗い、大雄殿、中獄檀などを見学したあとで、お坊さんの講話を聞く。「一期一会」という平凡な内容だが、それなりに皆満足したようす。山門を降りると少しだけ食堂や土産物屋がある。アジョシたちはたまらずマッコリを注文して小宴会が始まる。アジュンマたちも飲める人は集まってきた。「鶏龍生マッコリ」は良く冷えていて美味い。全体的に、地味で素朴な寺という印象である。意外なことに、期待した紅葉・黄葉には少し早かったらしい。南の咸陽・上林公園の方が紅葉は進んでいたのだった。






だいぶ日も暮れてきた。忠清北道永同郡の月留峰(ウォルリュボン)という、中国的な景勝の土地にちょっと立ち寄って、大邱へ戻る。バスに乗っている時間の方が長いような、せっかちにあちこちと回る1日だった。Kさんも「もっとゆっくりお寺を見たかったのに」とぶつぶつ言っていたが、概して韓国人は「パㇽリ、パㇽリ」、早く早く、せっかちで、食事をするのも早い。普段小生は食べるのが早く、日本では周りを見ながら後半スローダウンすることが多いのだが、韓国人と一緒だとそんな心配はいらない。
大邱へ向かうバス内、後ろの方では歌と踊りが始まった。高速道路で1時間あまり、ダウンロードしたノリノリの歌謡曲で、5、6人が歌ったり、踊ったり、手を打ったりの大騒ぎ。前の方の人たちは知らんぷり。書道会の旅行では、いつもの光景だという。Kさんに「日本だと運転手が逮捕されちゃうね」と言うと、「韓国でも見つかったら捕まります」と苦笑い。こういう風景は、いくら事故のたびに「安全」を政府やマスコミが唱えても、簡単に変わることはないだろう。ま、いいんじゃないの、というのが小生の感想也。
大邱へ戻り、牛肉のクッパ、プルコギなどを食べて解散。1人3万ウォンというのは、ずいぶんお得な旅行であった。アジョシたちの日常会話は相変わらずほとんどわからない。時々は何を話しているのかわかるのだが、冗談を言ってどっと受けるような場面では隔靴掻痒の感がある。

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