松林寺 大邱・八公山(パルコンサン)にある名刹

2014年2月9日日曜日

八公山 カッパウィ

2月8日(土) 日本列島は大雪に見舞われている。東京は45年ぶり、27センチの積雪とか。明日の都知事選にはかなり影響が出るだろう。
午後2時、嶺南大学前でネパール人のK君と待ち合わせて、カッパウィ行きのバスに乗る。




終点から急な坂道を30分ほど登る。きついが、雪景色が素晴らしい。雪にもかかわらず、中高年の男女がたくさん登り下りしている。












カッパウィというのは、傘を被った釈迦如来の石像(冠峯石造如来坐像)で有名な景勝地で、特に受験祈願などの参拝が多いそうだ。秋の紅葉などもとても素晴らしい由。K君はヒンズー教徒だが、ヒンズー教は仏教との相性が良いとかで、お寺や仏像を崇拝することが好きなようだ。若い青年から誘われたおかげで、慶州、カッパウィと毎週のように仏教遺跡を訪れている。









K君の希望で帰りのバスを途中下車し、「수랸오리와 닭 」という店で、家鴨の焼肉。今、韓国は鶏インフルエンザの真っ最中、韓国人は怖がって鳥を食べようとしないので、我々は二日続けての鳥である。



これは昨日食べた慶州市内の「春川タッカルビ」。K君はタッカルビが一番好きだそうな。


さんざん食べて、またバスに乗り、嶺南大学前に。これから、コーヒーショップを2軒はしご。




一軒目は、「ヒューマンストーリー」という学生街の店で、小さいが、なかなかいい感じ。キンパブやミニうどんもあり。
二軒目は、「モモ」という、我が家の近所に開店した店。ニューヨークのソーホー(行ったことはないけど)みたいな感じで、シンデリ地区にしてはちょっとお洒落。
どちらも若い女性2人が経営している。
二軒とも気に入ったので、彼女たちの話もゆくゆく書いてみたい。
K君は、カトマンズの大学を2年で休学して韓国に来ているという。卒業後は、いったんカトマンズに帰り、今年の秋にはソウルの大学に入って、エンジニアの勉強を続けたいという。
韓国語の能力、子供のころから話している英語、数学や物理が得意で、車関係の技術者としてどこかの会社に入りたい、副業として韓国にネパールコーヒーを輸入したい(最近注目されていて、とても美味しいのだそうだ)、最終的には飛行機の開発設計に携わりたいとのこと。
韓国語と英語のチャンポンで何日か話してきたが、色々な才能があることは間違いない。このアジアで、彼が希望する道が拓けるのかどうか、そこが心配である。

2014年2月3日月曜日

旧正月 天王祭

2014年1月30日~2月2日は韓国ではお正月の4連休だった。今年は1月31日(金)が旧暦の元日。例年は前日と翌日とで3連休になることが多いのだが、カレンダーの関係で今年は4連休。テレビでは日本と同様、ニュースで大混雑する高速道路の様子が繰り返し伝えられたり、お正月特番(お笑い芸能人が主流なのも日本と同じ)やら、最近のヒット映画(「王になった男」「ベルリン・ファイル」など)が放送される。
正月(ソルナル)と秋夕(チュソク)は、韓国に住む外国人にとって退屈な休日だ。民族大移動の時期だから旅行もままならず、食堂やレストランはほとんど休み、映画館等も大混雑で、手持無沙汰、何もすることがない。

2月1日、同級の中国人S君の誘いで、大邱郊外、漆谷영오리村の「天王祭」を見学に行った。



この小さな村に350年以上続いている正月のお祭りで、村の男女が太鼓や鐘を打ち鳴らしながら各家を訪れ、鬼神退散、家内繁盛を祈るものらしい。


KBSのカメラも取材に来ていた。

※2月7日(金)午後5時~、偶然テレビをつけたら、この日の取材が放映されていた。雑煮を食べている小生も数秒間映った。テレビの映像というのは、特に色が鮮明に過ぎて、現実のほうがくすんで見える。


大邱グローバルセンターの主催で、大邱に住む外国人と毎年マイクロバスを仕立てて祭りを見学するらしい。




村の人たちと、集会場で手作りのマッコリや雑煮を食べながら、素朴な心づくしを受ける。


書き初めも英語、韓国語、中国語などで。


毎年、村で一軒だけ、楽隊に突入された家では、一年間酒もセックスもしてはいけないという禁忌を守らなくてはいけないそうな。
なんだか勝手がわからないままにイベントは終了、大邱市内に戻ったが、参鶏湯の店も開いておらず、東城路を適当に歩きながら、開いていたウズベキスタン・ロシア料理店へ。



中国人のS君、K君と、ロシア・ビールやウォッカを飲みながら、旧正月を祝う。
S君は嶺南大学医学部、K君は啓明大学経済学部の学生。
例によって韓国語と英語のチャンポン会話。
韓国にはどの町にも中国人学生が一番多い。彼らがどういう経緯で韓国に留学したのか、少しずつ聞き出しているが、この件はデータを増やしてからもう少し先に書いてみたい。

2014年1月31日金曜日

慶州へ

2014年1月26日(日)

ネパール人のK君と慶州へ。嶺南大学の前から、朝8時25分発の慶州行きのバスに乗り込み、約50分。7年ぶり、2度目の慶州だ。前回も真冬で異常に寒かったのを覚えている。




タクシーで石窟庵、仏国寺を回る。韓国滞在20ヶ月というK君の語学力に舌を巻く。彼は6級で、それ以上のクラスはないからもうすぐ卒業である。韓国に来たときはハングルも読めなかったらしいが、タクシーの運転手と世間話に始まって、家族の話、朝鮮戦争の話、彼の人生の話、まあ韓国人はこういう話を聞くのも話すのも好きだが、どんどん聞き出していきながら目的地に着く。







あいにく石窟庵も仏国寺も工事中で十分には見られなかったが、快晴で冬にしては温かく、観光には最高のコンディション。








昼食は「이풍녀 구로쌈밥」にて、慶州名物のサンパップを食べる。サンパップ通りの老舗らしい。




パンジャン多数で見た目には素晴らしいけれど、観光客相手の大きな店だから、ひとつひとつのおかずの味は普通。自家製らしきドンドンジュはこくがあって美味かった。1人前1万ウォン也。




瞻星台(첨성대 チョンソンデ)は小ぶりだが、天文台の遺跡というのは珍しく心惹かれる。入場料を払えば中に入れることを後で知ったが、外から眺めるほうがいいような気がする。







国立慶州博物館にあるエミリーの鐘。この鐘をつくとソウルまで聞こえたという。新しくできた新羅館を少し見学。



大陵苑(데릉원 テルンウォン)を歩く頃には夕方となり、空も曇って寒くなってきた。
K君は将来車関係のエンジニアになりたいそうで、日本には行ったことがないが、関心が高い。語学堂の日本人は女性ばかりだったので話しかけられず、男である小生を見つけて親しく話しかけてきた。礼儀正しい純朴な青年で、今回の慶州行きも彼の提案だった。
バスで大邱に戻り、夕食は中央路のネパール・インド料理店でカレーを食べる。店主もネパール人でまずまずの味。クラスメートのR君(サウジアラビア人)とばったり。世間は狭いもの。

2014年1月20日月曜日

冬の海印寺

Kさんが新年の挨拶に海印寺に行くというので同行して、2ヶ月ぶり、3回目の訪問。空は青く澄んでいて、寒さもそれほどではない。山歩きには丁度いい日曜日也。中国人のS青年も誘ったのだが、寺巡りには関心が湧かないらしく、やっぱり行かないと電話があった。結果的には渋すぎる山歩きとなり、S青年が来たらきっと退屈しただろうと思った。



Kさんは大邱生まれの大邱育ち、啓明大学の日本語科を出て、通訳や日本語教師をしたり、喫茶店でアルバイトをしたり、気ままに実家で暮らす独身女性で、30代半ばくらいか? この日は海印寺の近くにある희랑대(希朗臺)という庵を訪ねた。K家は曽祖母の代からの檀家だとかで、母親からのお布施も持参していた。お坊さんは50代後半。Kさんとお坊さんが話をする。何を話しているのかな、と耳を傾けていると、10%か20%くらい、理解できたような気がするのだが、オンドルが温かく、集中すればするほど、眠くなるということに。


この庵を始めた高僧が祀られている。 身体全体を倒す拝礼の仕方を教えてもらった。


海印寺では鐘や太鼓、木魚などを定時に叩いて人間や動物の平安を祈る。


所々に、妙な現代美術が置かれている。これは仏像のつもりらしい。




韓国仏教史に名を残す高僧성철の仏舎利塔。あまりにも現代的オブジェで味わいに欠けるというのがKさんの意見で、小生も同感だが、環境デザインの賞を受賞した有名な作品らしい。


冬の海印寺の空気は清々しかった。ゆっくりと山を歩き、庵を訪ね、夕暮れが近づくと、寒さが厳しくなってきた。 午後6時出発のバスで市内に戻る。クッパを食べて解散。
教保文庫で取り寄せたキム・ギドク監督の「ピエタ」を見ながら眠る。後半は眠ってしまったが、彼の映画は韓国語が分からなくても大体分かるような気になる映画だというが分かった。

刺身、蔓人参、クッパ

CC先生に誘われて、魚料理の店に。地下鉄1号線용계駅近くの「한국종합수산 도심속바닷가」という殺風景な倉庫みたいな大型の食堂。


沢山の水槽の中から魚を選ぶ。ヒラメその他、3匹を決めて、店内へ。刺身の鮮度は良くてコリコリしている。しかし山盛りの刺身を片付けるのはなかなか大変。刺身の後はお決まりのメウンタン。酒は、ビールと焼酎はうんざりなので百歳酒にしたが、韓国の酒の不味さ、単調さには困ったものだ。ウイスキーか冷やした白ワインでも持ち込むとか、先々には工夫しなければならないかも。数日前Eマートで「月桂冠」の中瓶を買ったら、米国産の代物で甘くて飲めたものではなかった。高い割に、料理用に使うしかない。


これは、1月19日(日)、Kさんと海印寺に行ったときの昼食。「고바우 식당」ではメニューはなく、その日の定食が出される。真ん中は蔓人参(더덕)のジョン。バンチャン(おかず)はすべて山菜で、これ以外にテンジャンが出る。蔓人参はまことに美味。他の山菜もすべて美味しい。


これは山から降りてきて、東亜デパート近くの「소문난 놀부 돼지국밥」で食べたスンデクッパ。この店もKさん行きつけの店で書道教室の仲間とよく来るのだという。スンデも豚肉も全く臭みや癖がなく、スープも上品。토박이(トバッキ、町っ子)のKさんに連れて行ってもらう店は、今のところハズレがない。

2014年1月20日(月)

新年早々風邪をひき、中間試験は不本意な成績。 韓国に暮らし始めて約2ヶ月、色々と小さな壁にぶつかるが、些細なことなので、まめに書こうとするとタイミングを逸してしまう。


とりあえず、食事の話から。最近食べたものを紹介すると‥‥
これは慶山市内の人気店「 촌 순도부・청국장 전문」のチョングッチャン。納豆の鍋だが、鼻が曲がりそうなチョングッチャンしかこれまで食べたことがなかった。この鍋はさすがに美味しい。この店、メニューはスンドップなど4種類のみ。安くて美味い人気店ということで、LW先生に連れて行ってもらった。満席で、客は途切れることがない。食べ終えると「早く出て行け」と言わんばかりにアジュンマがテーブルを片付け始める。確かに店内に新しい客が入ってきてまだ座れずにいるのだが、店の人からこんなに露骨な態度を示されたことは初めてで、LW先生も苦笑。


これは大学前のチキン屋さん。プルコギを食べよう、と語学堂の先生に誘われてクラス全員で行った店。プルコギ風ピザ? ピザ風プルコギ? 何だかよくわからない韓国チキン料理だった。

※これは普通のチムタックにたっぷりチーズを乗っけたものだった。店の名は「ジョーズ・チムタック」。2度目に行って判明。若い女性客が多い店で、店内もちょっとお洒落といえばお洒落…。



これは大邱の中央路「美人달한마리」で初めて食べたタッカンマリ。タッカンマリは鶏を丸ごと一羽食べる水炊きに似た料理。あっさりとしたスープで鶏を煮て、味付けは各自が好きなものを加味しながら食べる。 小生はほとんど塩だけで食べた。参鶏湯のような複雑な味わいではないが、これはこれであっさりとしていて、ご飯なしでも十分お腹がいっぱいになる。


2014年1月1日水曜日

アンニョン、2013

12月30日(月)は、61回目の誕生日。ガイガイ(一番元気の良い中国人の女の子)が音頭を取ってくれて、授業終了後、お祝いの昼食会。若者たちにご馳走になってしまった。


定年退職、スペイン旅行、夏の八ヶ岳暮らし、娘の結婚、息子のドバイ赴任、小生の韓国移住、大きな変化が続いた2013年もようやく年の瀬を迎えた。



友人のfacebookに載っていた繊細・豪華なおせち料理からは遠い世界に、1人で暮らす。
たまたま今日の授業で習ったテキストにチャプチェの作り方が出ていた。牛肉と麺を買えば、ほかの材料は冷蔵庫にあることに気づき、早速作ってみる。牛肉、野菜、麺を別々に調理し、最後に全部を手で混ぜるのがこつらしい。初めてのわりには、まあまあの味では?と自画自賛。マッコリと赤ワイン。
NHK紅白歌合戦とKBS演技大賞を交互に見ながら、カカオトークで「새해 복 많이 받으세요」のメールを送ったりしながら、年越し。アンニョン、2013年。