松林寺 大邱・八公山(パルコンサン)にある名刹

2010年12月31日金曜日

2010年12月30日(木) 誕生日

 58歳の誕生日也。50歳の誕生日を故郷・北海道の居酒屋で祝ってもらって以来、8年連続、海外で誕生日の前後を過ごしてきた。台北、ソウル、大邱、釜山、そして今年は香港で。
 今日から3泊、ホテル・ギア(東望洋酒店)に泊まり、元旦はマカオで迎えることにした。Aさん夫妻にホテルまで来てもらい、タクシーで孫逸仙大馬路の「佛笑楼2」へ。お洒落なレストランであった。アフリカン・チキン、鰯の塩焼き、小鳩のグリル。広東風に焼いた鳩は薫り高く繊細で美味也。アフリカン・チキンなるものは、なるほどこんなものか…という味であった。ソースの複雑なスパイスにポルトガル海外進出の歴史が感じられるのだろうか?

                  アフリカン・チキン

 15時発のフェリーで九龍に向かう。揺れのためか、メールをしていたら汗が出て気持ちが悪くなる。香港入境のカードを書くのも辛いほど。T子さんも辛そうにしていた。やっと香港に着いたもののT子さんは回復せず、港にAさん夫妻を残して小生だけ街へ出る。待ち合わせのペニンシュラ・ホテルまでゆっくり歩いて15分ほどなのだが、香港の人いきれ、エネルギーに圧倒されながら、人混みをかきわけて歩く。マカオが素朴で田舎に感じるほどの大都会のパワーにどぎまぎする。
 両替をしたり、ワインや白酒を買って、ペニンシュラのロビーに。ここに立つのは十数年ぶりだ。故池宮彰一郎さんと北京、武漢、南京、広州など、10日間くらい中国取材旅行をして、最後にたどり着いた香港で、池宮さんが「ペニンシュラのロビーにある喫茶室でチーズケーキを食べたい」と言い出した。香港から成田に向かう合間のわずか数時間。初めての香港の思い出は、そのときの濃厚な大ぶりのチーズケーキの味だけである。
 池宮さんが亡くなって5年くらいだろうか。そのときの取材旅行は「辛亥革命」というタイトルで雑誌に連載されたが、完結せず途中中断、単行本にもなっていない。ただ小生にとっては初めての中国旅行であり、その後20数回中華圏を旅するきっかけとなった思い出深い記憶である。

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