松林寺 大邱・八公山(パルコンサン)にある名刹

2010年10月1日金曜日

ディアスポラ(続)

ディアスポラδιασπορά、英:Diaspora, diaspora)とは、(植物の種などの)「撒き散らされたもの」という意味のギリシャ語に由来する言葉で、元の国家や民族の居住地を離れて暮らす国民や民族の集団ないしコミュニティ、またはそのように離散すること自体を指す。難民とディアスポラの違いは、前者が元の居住地に帰還する可能性を含んでいるのに対し、後者は離散先での永住と定着を示唆している点にある。(Wikipedia)

金石範『国境を越えるもの』(2004 文藝春秋刊)より
「ディアスポラ」というのはもともとユダヤ人の代名詞でありまして、二千年来の歴史があるんですが、このごろは「越境者」や「越境的なこと」に対して「ディアスポラ」がよく使われるようです。在日朝鮮人はこの新しい横文字の表現で言うと「ディアスポラ」なんですよ。「ディアスポラ」の背景には、自らすすんで移民するというのではなく、いろんな権力、政治的な抑圧がある。ユダヤの場合は、国がローマに滅ぼされて散り散りになってから二千年が経つわけですけれども、「在日」は日本の帝国主義によって結局「ディアスポラ」の運命に追い込まれた。中国にいま二百万人くらい、世界に五百万人くらいの朝鮮人がおります。すべて日本の帝国主義が原因というわけではありませんが、特に在日朝鮮人の場合に限っていえば、戦時中は百六十万人の強制連行があったわけですが、それだけを取ってみても在日朝鮮人は「ディアスポラ」以外のものではありません。

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