松林寺 大邱・八公山(パルコンサン)にある名刹

2017年1月1日日曜日

秋学期

9月5日より秋の新学期。大学院最後の学期だが、実は終了に必要な単位は既に取得しており、補充科目(学部授業)だけが残っている。大学院の授業はもう受けなくてもいいのだが、それではもったいないので、韓国学科の授業からは受けたことのない先生の授業を1つ、それ以外は指導教授の崔先生の哲學科の授業を選んだ。

月曜日 
 정용교「 한국학특수과제연구 」 (韓国学特殊課題研究) 9:30~12:00
 今期の韓国学科は7名。韓国人2名、中国人1名、ベトナム人3名、日本人1名。정용교先生は社会学の教授で、東アジアと韓国社会の比較研究や多文化共生などの研究をしている。ベトナムやカンボジア等でのフィールドワークも多い。テキストは今学期用に先生が選んだいくつかの論文を複写・製本したもの。小生の担当は「세계화시대 한국문화 발전의 방향모색」(世界化時代 韓国文化発展の方向模索)という論文で、要約したものを発表し、皆で討論する。それ以外に、自分では「少子高齢化社会 日本と韓国の比較」というミニ研究を発表した。
정용교先生は闊達、リベラルな人で、皆の発言をうながし、全体の話の流れをまとめる授業は楽しかった。授業後、皆と一緒に昼食を食べることも多く、これほど授業+昼食とつきあってくれた先生はいなかった。成績は「A」をもらった。

 이수환「조선시대사특강」(朝鮮時代史特講) 13:30~14:45
 補充科目として指定された李樹煥先生の学部授業である。「朝鮮時代史特講」の内容は先生の専門である朝鮮の書院の歴史である。中教室で30人くらいの学部生と一緒に受講。結果的に李先生の授業は3学期もの間受けることになった。聞き取りが難しく苦手意識をずっと持っていたのだが、それでも徐々に理解できるようになった。授業中ずっと板書をしてくれることも助かる。
 朝鮮時代の書院は両班文化の継承、儒教性理学教育の中心的な機関である。植民地史観というのがあって、日帝時代に儒教は朝鮮の歴史を停滞させ近代化を阻害した古き悪しき文化・学問という概念が一般的であった。独立後もそのような儒教否定論の影響は歴史学の世界に長く残った。民主化が達成された80年代以降、ようやく韓国に残る書院の古文書などを実証的に研究することが始まり、李先生もそういう新しい研究の担い手の一人である。書院の歴史から朝鮮社会の身分制、文化的葛藤、習俗、思想の変遷などを本格的に研究することはようやく最近始まったばかりなのである。
 慶尚北道は韓国で最も書院の歴史がある地域であり、紹修書院、陶山書院などを訪ねたこともあるので、テーマは興味深かった。中間試験、期末試験を受けて、成績は「B+」。

최재목 「동양철학방법론연구」(東洋哲学方法論研究)15:00~17:00
 崔在穆先生の大学院哲学科の授業。先生の専門は陽明学だが、この授業は李退溪の「聖学十図」を読むという朱子学本流の内容。この本は韓国の儒学を大成させた李退溪が儒教の古典を編集し補足したもので、韓国漢文学、性理学の基本文献の一つ。漢文を韓国語で読み、その解釈を学ぶものだが、漢文や儒教の基本知識がないとなかなか歯が立たない。8人ほどの学生は老若さまざまで、チェ先生の幅広い教養を楽しむような授業だった。「A+」をもらう。

火曜日 14:00~15:30   18F韓国学科講義室で初級日本語を教える。3名。

水曜日 14:00~16:00   日語日文科資料室で中級日本語を教える。JLPTのN1~N3のテキストから、読解、語彙、聞き取りなど。4名。
    19:00~20:30  正坪(チョンピョン)のカフェでKさんに個人授業。月に1回はテグハルで。東野圭吾「ガリレオ」シリーズの短編などを読む。

木曜日 12:00~13:15   이수환「조선시대사특강」(朝鮮時代史特講)
 補充の学部授業は火と木、週に2回である。韓国学科の3人のベトナム人(ナム、トゥック、ティーエン)と一緒に受講する。

土曜日 テグハルでの授業。17:00~18:30 , 19:00~20:30  3人から5人
 30代の社会人が中心で中級ビジネス日本語。教材は色々と試してみた。テグハルのインターンだった静岡大学から慶北大学に交換留学していた中国人女子学生が参加することもあった。土曜の夜なので、授業のあと皆で食事に行くことも多かった。

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